秋の虫の声、何の虫か分かりますか?

昆虫

秋の虫の声、何の虫か分かりますか?

夏の終わりから秋にかけて、たくさんの虫の鳴き声が聴こえてきて、秋だなぁと感じられている方も多いのではないでしょうか?

ただ、その虫の鳴き声、何の虫が鳴いているんだろうと疑問に思ったことはありませんか?

今回はそんな疑問を解決すべく、虫ごとに鳴き声をまとめてみましたので、お話ししていきます。

秋に聴こえる鳴き声。その鳴き主は誰だ!?

草むらにいる演奏家

スズムシ

「リーン、リーン」「リー、リー、リー」

その鳴き声はスズムシです。

聴けるタイミング:初秋から秋の夜

体長:1.8cm〜2.3cm

鈴のような鳴き声が美しいスズムシ。黒っぽい体をしているのが特徴で、草むらに多く生息しています。

スズムシは、目的によって鳴き方を替える昆虫です。近くにメスがいるときは「リーン、リーン」と誘うように鳴き、近くにメスがいない場合は、ここは自分の縄張りだぜ!と主張するために「リー、リー、リー」と鳴きます。

マツムシ

「チンチロリン」

その鳴き声はマツムシです。

聴けるタイミング:晩夏から秋の夜

体長:1.8cm〜4cm

「チンチロリン」と、心地の良い、リズミカルな音色を持っているマツムシ。後ろ足が長く、うす茶色の体に小さな黒い斑点が特徴で、草むらに多く生息しています。

「この昆虫、スズムシより大きいな!」と思われた場合、その昆虫はおそらくマツムシです。

行動心理として、近くのオスが鳴きだすと、つられて他のオスも鳴くことが多いです。

動きがすばしっこいので、中々捕まえられません。もしマツムシを捕まえることができたあなたは、昆虫博士の称号が与えられます。

キリギリス

「ギーチョン、ギーチョン」「ギース」

その鳴き声はキリギリスです。

聴けるタイミング:初夏から秋の昼、気温が高ければ夜も。

体長:3.8cm〜6cm

今回紹介する虫の中で、一番知名度が高いのは、キリギリスではないでしょうか。体の色は、緑色と褐色の2種類存在していて、草むらや田んぼに多く生息しています。

キリギリスは基本的に何でも食べますが、成長するにつれて肉食系女子(男子)になります。縄張りに入った他のキリギリスを食べてしまうこともしばしば。

ただ、肉食系かと思いきや、その性格は臆病で、人間の気配を感じると鳴き止んだり、死んだふりをします。肉食系なのかそうでないのか、、どっちやねん。笑

クツワムシ

「ガチャガチャガチャ」

その鳴き声はクツワムシです。

聴けるタイミング:秋の夜

体長:5cm程度

クツワムシは「ガチャガチャガチャ」と大きな声で鳴きます。体の色は緑色と褐色の2種類存在していて、畑や山道、河川敷に生息しています。

クツワムシは大きな羽根を持っています。その大きな羽根を葉っぱに似せて、鳥などの天敵から、身を守っていると言われています。

「ガチャガチャガチャ」という鳴き声が聞こえたら、近くの葉っぱを探しましょう。擬態したクツワムシを発見することができます。

木の上にいる演奏家

アオマツムシ

「チリー、チリー」

その鳴き声はアオマツムシです。

聴けるタイミング:夏から晩秋の夜

体長:1.5cm〜2.5cm

アオマツムシはオスとメスで体の色が異なります。オスの体は鮮やかな緑色で背中に茶褐色が確認できます。メスの体は全身が鮮やかな緑色です。街路樹など、木の上に生息しています。

行動心理として、一匹のアオマツムシが鳴きだすと、つられて他のアオマツムシも鳴きだします。

クサヒバリ

「フィリリ、フィリリリリリリ

その鳴き声はクサヒバリです。

聴けるタイミング:夏は夜、秋は昼

体長:1.0cm程度

クサヒバリはその名のとおり、草に住むヒバリのような美しい鳴き声を奏でることからその名前がつきました。

体の色は基本的には薄い茶色で、ところどころ黒の模様が入っています。竹林などの木の上に生息地しています。

カネタタキ

「チン、チン、チン」

その鳴き声はカネタタキです。

聴けるタイミング:晩夏から秋の昼夜

体長:1.0cm〜2.0cm

鐘を叩くように「チン、チン、チン」と音色を奏でることからカネタタキという名前がつけられています。

住宅地など、割とどこにでも生息しています。オスは求愛のために羽根がついていますが、メスは羽根がついていません。さらに、オスは昼も夜も鳴き続けます。カネタタキのオスは大変ですね。

日本人の誇り

実は、虫の鳴き声を心地良いと感じるのは、世界共通のものではありません。西洋人にとってはただの雑音に聞こえている、という話もあります。

なぜ同じ人類なのに、日本人は虫の鳴き声を心地良いと感じ、西洋人は雑音と感じるのでしょうか。

その答えは、我々日本人は虫の鳴き声を左脳(言語脳)で処理しているためと言われています。言語脳で処理しているため、人の言葉や声と同じように「虫の声」と認識し、心地良いと感じることができます。

それに比べて西洋人は、虫の鳴き声を右脳(音楽脳)で処理するので、雑音として聞こえるといった理屈です。

虫の鳴き声に心地良さを感じることができる日本人に生まれたことに誇りを持ち、目をつぶって虫の音色を楽しみましょう。

まとめ

あなたの周りで鳴いている虫は見つかりましたか?今何の虫が鳴いているなーと分かるようになると、虫達によるオーケストラが一層楽しめることと間違いなしです。

虫の声なんて聞こえないよ!という、お忙しい日々をお過ごしのあなた。耳をすましてみると、心地良い音色が聞こえて来ますので、あなたもぜひ癒されてほしいです。それでは。

コメント

タイトルとURLをコピーしました