カブトガニの血液が青い理由、あなたはご存知ですか?

水生

カブトガニの血液が青い理由

あなたは、怪我をすると何色の血を流しますか?ほぼ100%の方が赤い血を流すことと思います。対してカブトガニは、怪我をすると青い血を流します。今回は、カブトガニの血が青い理由をお話ししていきます。

カブトガニの血液は青い

我々人類の血液には、ヘモグロビンという物質があります。このヘモグロビンの色素が赤色のため、我々の血は赤色に見えます。

カブトガニの血液には、ヘモグロビンが存在しません。かわりにヘモシアニンという銅を含んだ物質があります。このヘモシアニンと酸素が化学反応を起こし、青く見えるという仕組みです。

ちなみに、酸素に触れないと化学反応が起きないので、カブトガニの体内を流れているときは乳白色です。

青い血は人間に害のある毒を検出できる

この地球上には、エンドトキシンという毒が存在しています。

聞いたことない方がほとんどだと思いますが、このエンドトキシン、薬品や医療機器などに付着し、人体に入ると、発熱や敗血症性ショックを引き起こす可能性がある恐ろしい毒です。

そのため、人体に入る薬品や医療機器に、エンドトキシンが付着していないかを、厳重にチェックしなければいけません。

そこで一役買っているのが、カブトガニの青い血です。

カブトガニの青い血は、エンドトキシンと化学反応すると、アメボサイト(いわゆる血球)が凝固するのです。

カタカナばかりで嫌になっているあなたに簡単に説明すると、カブトガニの青い血と毒が出会うと、塊になって教えてくれるよ!ということです。

カブトガニって、すごいよね。かっこいいよね。

カブトガニの生態について

カブトガニの血で人類が救われていることを知ったあなたは、もうカブトガニのことが大好きで、もっともっとカブトガニのことが知りたくてたまらないはずなので、生態について話していきます。

地球にカブトガニが爆誕した話

私たち人類が誕生するよりもずっと昔、この地球上では、恐竜がブイブイ言わせている時代がありました。そのさらに2億年前、カブトガニはこの地球上に爆誕しました。

ブイブイ言わせていた恐竜は約6500年前に絶滅しましたが、カブトガニは見事(細々と?)生き延び、現在もその姿を見ることができます。シーラカンスと並ぶ生きた化石の代表格ですね。

カブトガニに会いたい方へ向けた話

そんな生きた化石カブトガニ。どこに行ったら会えるのでしょうか?

答えとしては、瀬戸内海と北九州に行けば会えます。県でいうと、兵庫県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県です。

なぜ上記の県に行けば会えるかというと、カブトガニが好む、波の穏やかな浅い海+広大な砂浜があるためです。

しかし、埋め立てにより、カブトガニの生息地は年々減少しています。

そのため現在、高確率でカブトガニに会えるホットポイントとしては、岡山県、山口県、佐賀県、長崎県です。確実にカブトガニに会いたい!という方はこの4県への遠征をオススメします。

ちなみに遠征の時期は、6月から9月の間にしてください。それ以外の時期は、カブトガニは深い場所に潜るため、会うことができなくなります。

カブトガニの狩りは運任せ

カブトガニは普段、海中にいる生きた生物を食べて生活しています。眼がよくないので、ひたすら海底を動き回って胸肢(きょうし)という腕のような部分に引っ掛かったものを食べます。運任せにも程がありますね。

生まれてから2年程は、プランクトンや微生物を食べ、ある程度大きくなると、海のミミズことゴカイ(ケビ)や、アサリ、ウニ、アオサといった筆者も食べたい食材をを食べています。羨ましい。

まとめ

いかがだったでしょうか。太古の昔から生き続けているカブトガニ、かっこいい面もありますが、狩りの方法が運任せで非効率であったり、そんなお茶目な面も含めて可愛いですよね。あなたも一度、カブトガニに会いに行ってみては?それでは。

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